マンションやアパートなど集合住宅で暮らす際、「インターネットは個別で契約すべき?それとも共用(全戸一括)タイプがいいの?」という疑問を持つ人は多いのではないでしょうか。
インターネット回線は、今や生活に欠かせないインフラのひとつ。しかし、どちらの契約形態が自分に合っているかは、住まいの状況や使い方によって異なります。
この記事では、「個別契約」と「共用契約(全戸一括型)」の違い、それぞれのメリット、デメリット、そして選び方のポイントをわかりやすく解説します。
1. 個別契約とは?
個別契約とは、入居者が自分でインターネット回線(光回線、プロバイダ)を選び、契約、工事を行う方式です。NTTフレッツ光、NURO光、auひかりなどを自分で申し込み、費用も自分で負担します。
①メリット
・好きな回線やプロバイダを選べる
・高速プランやオプションの自由度が高い
・通信の混雑が比較的少ない(戸建て回線並み)
②デメリット
・初期費用(工事費など)がかかる
・月額費用がやや高め
・工事立ち合いや契約手続きの手間がある
2. 共用契約(全戸一括契約)とは?
共用契約とは、マンション全体でインターネット回線を一括導入している方式です。オーナーや管理会社が契約しており、住人はすでに使える状態になっていることが多いです。
家賃や共益費にネット料金が含まれている場合が多く、別途契約する必要はありません。
①メリット
・入居すぐに使える(工事不要)
・月額料金が安い(共益費に含まれている場合も)
・設定や契約手続きの手間が少ない
②デメリット
・通信速度が遅くなりやすい(同時接続で混雑)
・回線やプロバイダを自分で選べない
・セキュリティやトラブル対応が限定的
3. 速度や安定性はどちらが上?
共用契約は、1本の回線を複数の住戸で共有するため、夜間や週末などのピーク時間に速度が低下することがあります。特に動画視聴やオンラインゲーム、リモートワークなどを日常的に行う人にとっては、ストレスを感じる場面もあるかもしれません。
一方、個別契約は、部屋ごとに独立した回線が引かれており、通信の安定性、速度の面では有利です。高画質動画のストリーミングや大容量ファイルのやり取りも快適に行えるでしょう。
4. 費用面の比較
・個別契約
工事費:15,000〜30,000円程度(キャンペーンで無料の可能性も)
月額:月4,000〜6,000円(自由にプラン選択可能)
・共用契約
工事費:原則不要
月額:実質無料〜月1,000円前後(共益費に含まれる。速度や品質に制限あり)
「とにかく安く済ませたい」「ネットはたまに使う程度」という方には共用契約が向いています。逆に、「安定性、速度が最重要」「仕事や趣味でネットを多用する」人には個別契約の方が長期的に満足度が高いです。
5. ライフスタイル別:おすすめの契約タイプ
・学生、単身者、ネット利用が少ない方
→ 共用契約がおすすめ
ネットサーフィンやSNS、動画の軽い視聴が中心であれば、共用回線で十分です。費用が安く、手続きも簡単なのがメリットです。
・テレワーク中心、動画配信、ゲーマー
→ 個別契約がおすすめ
通信の安定性が命。Zoom会議や4K動画、ゲームのラグを気にせず使いたいなら、個別契約で自分に合ったプランを選ぶべきです。
6. 併用という選択肢もある?
一部のマンションでは、「共用契約はあるけれど、個別契約も可能」という柔軟な物件もあります。たとえば、最初は共用回線を使い、速度や品質に不満が出てきたら個別契約に切り替えるという方法も選べます。
また、Wi-Fiルーターの買い替えや中継機の導入で共用回線の快適度がアップする場合もあります。通信の遅さを感じたら、まずは機器側の対策も検討してみてください。
7. まとめ:自分に合った契約を選ぼう
「個別契約」と「共用契約」にはそれぞれ明確なメリット、デメリットがあります。
・共用契約はコスト、手軽さ重視
・個別契約は速度、自由度重視
どちらが「正解」ということはなく、自分のライフスタイルやネットの使い方に合わせて選ぶのがベストです。
住んでいる物件がどちらに対応しているのか、共用契約の速度や条件はどうかなどを事前に確認し、後悔のない選択をしてください。ネット環境は日常の快適さに直結する重要なポイント。自分にぴったりのネット契約を見つけて、ストレスのないネットライフを楽しみましょう。